算数オリンピックのパイオニア 個別指導のりんご塾

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りんご塾通信

山とか人脈とか

ネットのすごいところをひとつあげると

人脈をつくりやすいという点だ。

ネットがなければ地元の個人塾の人脈で終わっていたと思う。

教材会社が年に3回くらい来るときに教えてもらうことと

保険の外交さんとおしゃべりするくらいしか情報がなかったときがあった。

それは大袈裟かもしれないけれど

塾を始めて4年くらいは人脈といえるものは地元の人脈だけで

あのまま10年やっていたらどうなっていただろうって思うときがある。

もしかしたら塾だけで考えたらそちらのほうがうまくいっていたかもしれない。

今はネットで3年以上も「全くお金にならないこと」をまじめに続けている。

こちらに使うエネルギーをすべてリアルに向けていたらきっと違ったものになっていただろう。

けれど生きるっていうのは不思議なものだ。

全くお金にならないし

逆に制限がいっぱいできて生活しにくくなっても

「おもしろい」と思った方へ行ってしまうものだ。

ネットをやってなかったらおそらく出版なんてことはなかったと思う。

この3年間は自分が「おもしろい」と感じたことを優先してやってきた。

そうするとやっぱりどんどん生活が面白くなってきた。

われわれは人とのつながりのなかで生きているから

人脈というものを大切にするとどんどん道がひらけていくのかもしれない。

「自分が」「自分が」というだけでは人生はちっとも先へ進まないって思った。


すごいベタな喩えで恐縮だけど

仕事をすることって山に登るみたいなところがある。

この山について語るとき

同じ高さの場所にとどまって登ってくる人を観察するのもひとつの生き方だけど

わいわいと言いながらいろんな人といっしょに山を登るのも悪くない。

そしてひとつの山を登っていると思ったら

別の山を登ってきた人と合流して

もっと高い山を目指すようになったりする。

はじめは小さな山について語っていたけれど

そのうちにもっと高い山について語っているようになるかもしれない。



ずっと前はリアルで山に登る人とかスキーする人とか

全く理解できなかったけれど

今はちょっとわかる気がする。

役に立たないことをするのも人生だ。

もしかしたら役に立たないことをすることこそ人生かもしれない。

自分が役に立たないと思っていても

それが結局誰かの役に立てば素敵なことだ。






書いている人

田邉 亨 塾長

滋賀県出身、ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、りんご塾として算数オリンピックに参戦、2014年に小3部門で金メダルと長尾賞を受賞。
2017年は小6部門と小3部門の2冠を達成し、現在は彦根市を中心に幼児から小学6年生までを集め算数とそろばんに特化した塾を展開中。長年、沢山の児童を指導してきた経験から、早い段階での算数の教育の重要性や、算数好きなお子様を育てる家庭のあり方・関わり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。

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