算数オリンピックのパイオニア 個別指導のりんご塾

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りんご塾通信

資格試験の勉強をしながら大学の学位がとれる!

よい天気で青空が広がり

私の迷いも雲もどこかへ消えてしまった。

気分よく先生方のブログを読んだり

迷路を作ったりしていたら

ノックの音がきこえた。

ドアを開けると少しおびえたような営業マンが立っていた。

もしも彼がその名を口にしなければ

私は自分の仕事に戻りたくてその場でお引取り願っていただろう。

彼が口にした名は資格試験講座で有名な会社だった。

昨年より大学を作ったそうで一軒一軒塾や高校をまわっていると言った。



彼がパンフレットを広げてはじめて言った言葉が

「資格試験の勉強をしながら大学の学位がとれる・・・」だった。


この一言で決まった。


「コーヒー飲む?ブラック?それとも・・・」


私は彼にブラックコーヒーをだし話し始めた。


「最高やね。それ最高のコンセプトやね。むちゃくちゃおもしろい。

 そやけどどこ行ってもつらいやろ?なかなか相手にしてくれへんやろ?」


恥ずかしそうに彼は笑った。


「立命館大学とかがやろうとしていることと双璧をなすね。」


もう、私の講義が始まっていた。


「ブランドをもっているところは幼稚園から大学院までの一貫教育で

 優秀な人材を育てようとしている。

 囲い込みって口の悪い人は言うけど言わせておけばいい。

 彼らは彼らで非常に正しいことをやっている。

 それに対して無名の大学、新しい大学は別のことをしなければならない。」


彼はコーヒーをすすりながら私の講義を聴いている。


「今だって大学生はダブルスクールで資格取得を目指している。

 じゃあ、はじめから資格取得を目的として

 大学の学位ははじめからおまけにしよう。

 大学の名前で勝負するんじゃなくて

 実力で勝負する。そんな生徒がこれから増えてくる。

 もうそうなりつつある。

 いや、いつの時代でもそういった若者は多い。

 商売を始める。小さい会社に入り経営を学ぶ。

 FCに加盟する。宅配便をやって資金をためる。

 いろいろな人がいるがもうちょっと堅実な人。

 そう、例えば公務員を目指すような人。

 これはすごくニーズがあるね。

 それともう一種類が

 会計士を目指す人。弁護士を目指す人。

 そういった人は独立心は強いが

 やはり資格という武器を必要とする。

 そういった人にすごいニーズがあるんじゃないか?」

「はい、そうですね」

「だったら君は、ごめん、お名前は・・・えっとXXさん。

 あなたはすごくやりがいのある仕事をやっているんだよ。

 だって今どこいっても相手にされないし

 待遇だっていいとは言えないでしょう。

 あたり前だ。だって無名だもの。

 日本では大学とは長らくその名前で価値を計ってきた。

 大学の名前やゼミで就職できたりした。

 そんな幸福な時代は終わり

 日本は実力主義、成果主義に完全に移行してしまった。

 学生は資格を取るのに必死だ。

 そんな流れで資格の学校は伸びてきたんですよね。」


彼はおとなしく私の話を聞いている。


「あ、うさんくさい奴が来たなってみんな思うよ。

 どこ行っても大変でしょ。

 そりゃそうだよ。もともと資格の学校だもの。

 ほとんどのところは相手にしてくれない。

 けれどこれをひとつずつ説明していく。

 相手にしてくれないようなところはさっと帰る。

 10軒行って1軒でも話しを聞いてくれたらラッキーじゃないですか。

 はじめは仕方ないって。

 けれど絶対に伸びるよ。
  
 あのね、XXX高校とかOOO高校とかね、

 そういったところへ行けば話しを聞いてくれるよ。

 商売なんだから、はじめは仕方ないよ。

 けれど一緒に伸びようとするところに時間をかける。

 そうやって5年後なのか10年後なのか
 
 わからないけど必ず君の大学は成功しているよ。

 今君を相手にしないところは10年後残っていないよ。

 そんなもの気にする必要もない。

 あいつらは後ろ向いて生活してるからしかたない。
 
 前を向いている人、そういうところへ行けば

 きっと理解してくれるよ。

 それだけの仕掛けがあるよ。

 だって既存の施設を使って一気に全国に大学作っちゃうんだもん。

 むちゃくちゃ頭いいって。一気に13キャンパスでしょ。

 しかも初期投資が少ない。だから授業料も抑えられた。

 これで売れなきゃ、君がわるい。

 大丈夫、絶対に大丈夫。」


こんな内容の講義を30分続けた。

「絶対に大丈夫。がんばって」

そう言って私は営業マンを帰した。

彼は私にペラペラしゃべらすという営業手法を使ったってわけではありませんが

結果的に私は新しい方向をひとつ教えてもらって満足し

彼は落ち込んでいたところを励まされた。



その営業マン(広報マン)はニコニコして帰っていった。



私の教室から出て行く人が

ニコニコしているのがいちばんうれしい。
 
 


ああ、そとはいい天気だ。







書いている人

田邉 亨 塾長

滋賀県出身、ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、りんご塾として算数オリンピックに参戦、2014年に小3部門で金メダルと長尾賞を受賞。
2017年は小6部門と小3部門の2冠を達成し、現在は彦根市を中心に幼児から小学6年生までを集め算数とそろばんに特化した塾を展開中。長年、沢山の児童を指導してきた経験から、早い段階での算数の教育の重要性や、算数好きなお子様を育てる家庭のあり方・関わり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。

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