算数オリンピックのパイオニア 個別指導のりんご塾

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りんご塾通信

近代音楽史と学習塾その8

ああ、そうだ、そうだ、レコードがCDに替わるときに

「あたたかみ」がなくなるとよく言われたものだ。

けれどレコードだって生の演奏に比べたら

全然あたたかみなんかないじゃないかと思ったものだ。

「ノイズがなくなる」みたいなことも言われた。

あのパチパチいう音がいいとか

1回1回レコード盤に針を落とすのがある意味儀式なんだとか。

いま四半世紀経ってみるとそのときの議論が末梢的なことばかりだったことに気付く。

もっとも重要だったのは「デジタル」ってことだったんだ。

デジタルは複製が容易だってことだ。

今だったらCDのコピーなんてタダみたいなコストでできる。

だから今私は塾をやっていて

授業をデジタル化することに迷いがない。

自分が個別にした授業をタダみたいなコストで複製して

同時に何箇所でも見てもらうことが簡単にでき

好きなとき都合のよい時に見てもらうことができる。


「いや、やっぱり人から人に伝えるものなんだよ」っていう人は

レコードが普及してその後CDが普及して

音楽の演奏のライブの価値が変わったと思っているのだろうか?


人から人に伝えるものであることに変わりはない。

全くその価値を低くする要素なんてない。


デジタルというのはそのものに触れる機会を増やしてくれるんだ。

ライブの価値を下げるものでもないし

ましてやライブを否定するものでもない。


CDなんて持ってなくてダウンロードしてiPodで音楽を聴いていても

ライブがなくなったなんて話は聞いたことがない。

むしろ人間の欲求というのは対象を見つけてから発生するものだから

機会が増えることは勉強をもっとしたいという子を増やすことになると思う。




つづく

書いている人

田邉 亨 塾長

滋賀県出身、ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、りんご塾として算数オリンピックに参戦、2014年に小3部門で金メダルと長尾賞を受賞。
2017年は小6部門と小3部門の2冠を達成し、現在は彦根市を中心に幼児から小学6年生までを集め算数とそろばんに特化した塾を展開中。長年、沢山の児童を指導してきた経験から、早い段階での算数の教育の重要性や、算数好きなお子様を育てる家庭のあり方・関わり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。

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