算数オリンピックのパイオニア 個別指導のりんご塾

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りんご塾通信

塾の成長をさまたげるありがちな言い訳(4)




「優秀な生徒を集めて、地元トップ校に入れればいいんだよ」



これは言い訳じゃないけど、

成績を伸ばしていたら評判になって自然と生徒が集まるはず

っていう甘い見込みがどこかにある言葉だと思う。

(都会のことはわかりません。いち地方の中小都市の話です。)



不思議な現象をたまに目にすることがある。

そこそこ実績を出しているのに翌年にはその塾はないっていうような。

前に知った塾は塾内の平均点が異常に高かった。

どの教科も85点から90点くらいの間だった。

「すごいですね!」って恐縮していたんですが

なくなってしまった。



中3生は毎年地元のトップ校に何人も入り

中2生もそこそこ集まっているけど

中1がほとんどいない。



「よし、勝負だ!」って意気込んでいたら

「あそこの塾は閉鎖です」って聞いて驚いた。

閉鎖されて生徒がうちに来るならよかったのですが

過去2回、近所なのにひとりも来なかった・・・orz



昔テレビでやっていたバトルロイヤルみたいに

何人もの強そうなプロレスラーがリング上にいて

そこそこ強い選手からみんなにやられていくみたいな現象だ。

まさかっていう選手が勝ち残ったりしていた。



ところでメルマガで読んだのですが三洋電機って切り売りされてるんですね。

半導体の部分も白物家電の部分も売られてしまい

バッテリーの部門だけが残るようになるみたいですね。



けれどサンヨーといえば家電は高い技術を持っていたそうです。

特に洗濯機では「水を使わない洗濯機」という

およそ常識を外れた画期的で先端の技術を持っているそうです。

けれど会社はダメ、で切り売りされている。


技術じゃなくて経営がだめなんだそうですね。



小さい塾の場合、塾長が経営者で

教務に関しても4番でピッチャーみたいなものだから

古田選手みたいに監督兼選手みたいなものだから

どちらかというと教務に力が入りますよね。



都合の悪いことに教務で一番重要な時期(入試)が

新規生の募集時期と重なるんですよね。

ひとりであっちもこっちもできません。

それに生徒が一生懸命勉強しているときに

自分はチラシ書いたりビラまいたりするなんて

なんか不謹慎な気がしてくるから不思議です。



「よーし、日曜特別特訓だ!」とは気軽にいえても

「よーし、生徒募集だ!」とはなかなかならない。




世の中は非常に正直なので

募集しないところには生徒は集まらない。

ああ、もういいのなかな、って思われてしまう。



技術力だけでも会社はなくなってしまうし

教務力だけでも塾はなくなってしまう。



何もかもあったらそりゃ、いいけど、

小さな塾には十分なものなんてない。

最近思っているんですが、一番大切なものって

「未来をデザインする力」じゃないかと思うんです。

そしてそれは誰の力かっていうと

言わずもがな、塾長の力だろう。



それにしても「水を使わない洗濯機」って

なんとまあ常識外れで素敵な響きだろう。








書いている人

田邉 亨 塾長

滋賀県出身、ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、りんご塾として算数オリンピックに参戦、2014年に小3部門で金メダルと長尾賞を受賞。
2017年は小6部門と小3部門の2冠を達成し、現在は彦根市を中心に幼児から小学6年生までを集め算数とそろばんに特化した塾を展開中。長年、沢山の児童を指導してきた経験から、早い段階での算数の教育の重要性や、算数好きなお子様を育てる家庭のあり方・関わり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。

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