算数オリンピックのパイオニア 個別指導のりんご塾

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りんご塾通信

広場のアスレチック遊具が吉野ヶ里遺跡を思わせる


小6と夏季講習をしている。

弥生時代からやっている。

稲作についてのところだ。



窓の外を見ると緑の山が赤みがかっている。

稲の穂が低くどこまでも広がる。

目の前の広場のシロツメクサも地面を覆っている。

白いフェンスがオレンジ色に染まってきた。

広場のアスレチック遊具が吉野ヶ里遺跡を思わせる。



近くの風景は暗く

遠くの風景は赤く浮かび上がる。

雨水をたっぷりと含んだ雲がジワジワと動いている。



この風もこの色もこの湿気を含んだ空気も

弥生時代といったいどこが違うというのだろう。

自分が今どの時代にいるのかわからなくなる。



砂利道を削る音をたてて息子を乗せた車が入ってくる。

ランニングシャツ姿の父が車の窓をおろして言う

「どうしても買えってきかんのよ」

息子はオガクズのはいった容器を抱えている。

中には3本の角を持つアトラスオオカブト

黒光りする甲冑。

細い足を動かす黒い宝石。




弥生時代も子供はカブトを手にして瞳を輝かせていたろう。

セミを追いかけ、メダカをすくい

やっと捕まえたマメンボが指先から空に舞い上がる。

言葉を失う。




雨を十分に含んだ地面に根を下ろし木々が緑の葉を広げて

湿り気のある空気を吐き出し、

青臭いにおいをぷんぷんとさせると

自分が田舎に住んでいるのか

弥生時代に生きているのかわからなくなるときがある。




明日は聖徳太子のところをやろう。

書いている人

田邉 亨 塾長

滋賀県出身、ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、りんご塾として算数オリンピックに参戦、2014年に小3部門で金メダルと長尾賞を受賞。
2017年は小6部門と小3部門の2冠を達成し、現在は彦根市を中心に幼児から小学6年生までを集め算数とそろばんに特化した塾を展開中。長年、沢山の児童を指導してきた経験から、早い段階での算数の教育の重要性や、算数好きなお子様を育てる家庭のあり方・関わり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。

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