算数オリンピックのパイオニア 個別指導のりんご塾

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りんご塾通信

子供にはずっしりとした質感のある「風景」が必要

実は前にボランティアで知り合ったおばちゃんが
「おばすて山」のところでそろばん教室をされてるんです。
そこはマスがたくさんいるくらいきれいな川が流れ
もうちょっとしたら蛍がたくさん舞うんです。
子供たちははだしで川で遊んだりするんです。


そこのそろばん教室は「暗算教室」という考え方だそうです。
そろばんをやるのは頭の中に盤をつくるためだけらしくて
すごい級とかとるのが目的じゃないそうなんです。



私はそろばんがきらいできらいでしかたなかったんですが
その「おばすて山」だけは面白そうなので一度連れて行きたいです。
10までの数がわかるようになったら連れてきてもいいよっていわれました。

子供が嫌なら無理には通わせません。
けど川で遊べるから面白いかも。




昔話のなかで息子が自分を捨てた後、
道に迷わずに帰れるように
母親が木の枝を折ったということで
「枝折(しおり)」とよばれているところがあります。

その枝折から入っていったところです。


その川は丹生川と言ってきれいな水が流れています。


そのそろばん教室で習った子がすごくなったって話はきかないし
あの地域の子達が特別勉強ができると聞いたことはないのですが
心の中にとどめておくにはいい風景かなって思います。


数字とか文字ばっかり見ててもしかたないですよね。

小さな子供にとって大切なことは
どれだけ多くの自然の風が
子供の体を通り抜けたかってことだと思います。


それは情報量の差なんですよね。
文字からの情報って極端に量が少ない。
インクと紙の匂いだけが記憶に残ります。
けれど外で過ごすと五感で情報を得ますよね。


綿毛をふーって吹いたら
青い空にひろがって
風のかたちが見えた。
白い雲が空をゆっくりと歩く。
耳をすますと高い空に飛行機を見つけた
大きな空にハサミをいれるみたいだ。


小さい頃って
大きな大きないれものを作っているのに
そこにあわてて詰め込まないで欲しいものだ。


子供の表情を見ていたら
彼らが何を欲しているかがわかるのに
欲しているものを与えればいいだけなのに
不思議と与えたいものを与えてしまう。



別に誰かを批判したいわけでもないし
誰かに賛同してほしいわけでもありません。




私は塾というものをやっていて
「合格」というものを売っているって思ってます。
教育とかっていう議論はしたくありません。


だけど人間にはたくさんの「風景」が必要だと思っています。
特に子供にはずっしりとした質感のある「風景」が必要です。
たくさんの風景もいいし
一枚の厚みのある風景もいい。

その風景には太陽があり
温度があり
風が通り抜け
様々な匂いがあります。
そして音が聞こえます。
自分の声や作り出す音が
跳ね返ってくる広さがあります。
雨が降り
雪が降り
野良猫が顔を出す。


小さい頃、勝手口から出て
遠くの山を見ながらおしっこしました。
大きい声で叫んだりすると
やまびこになって声がかえってきたりしました。


部屋の中で生きているって教えるより
風景の中で生きてるって私は教えたい。

書いている人

田邉 亨 塾長

滋賀県出身、ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、りんご塾として算数オリンピックに参戦、2014年に小3部門で金メダルと長尾賞を受賞。
2017年は小6部門と小3部門の2冠を達成し、現在は彦根市を中心に幼児から小学6年生までを集め算数とそろばんに特化した塾を展開中。長年、沢山の児童を指導してきた経験から、早い段階での算数の教育の重要性や、算数好きなお子様を育てる家庭のあり方・関わり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。

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