算数オリンピックのパイオニア 個別指導のりんご塾

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りんご塾通信

オオカミとヒツジ その2


先ほどは「利益率」に絡めて書こうとしましたが

ちょっと伝わりにくいから変更しますね。



私はこう言ってはなんなのですが

「塾」という仕事は困難を極めるような仕事ではないと思っています。

ある程度の学力があり適性があれば

恐ろしい努力をしなくてもできてしまうものだと思います。

大学生のお兄ちゃんに勉強をおそわるというものの延長でも

成り立ってしまうものだからです。



そしてけっこうわかっていて押しが強くて

若々しくて元気で明るかったりすると

人気が出たりすると思うんです。

そうしてけっこう順調にいったりすると思うんです。



こういうのってもしかしたら「ワナ」なのかもしれないと思っています。

自分はそれほどたいした講師ではありませんが

それでも血のにじむような努力の結果塾をやっているわけではありません。

あんがいすんなりいきました。



こういうふうにすんなりいくとそれで満足してしまったり

変化を恐れたりしますよね。

私はそのことを「利益率がいい」みたいなことと絡めて書こうと思ったんです。




けれどこれは神様からの贈り物で

この贈り物が輝いているうちに

もっと上を目指さないといけないんじゃないかと思っています。

(私の塾の規模は小さいので、大きな規模になるという意味ではありません)




いままでやっていることは過去の数十年の遺産なのです。

もっと言えばこれからやってくる時代とは違う時代の遺物なのです。

それを大事にしてこれから生きていくというのは

きっとしゅぼんでいく生き方だと思います。

そのやり方は自分で考えたのか?

それはこれからの時代にあっているのか?

生徒も入れ替わり、世の中も変わった、

なのに教室の中は同じなのか?

私のいつも感じること

衝動はこれです。



デフレが来て去り、そしてこれからまた新しく変わっていくのですが

もう今までとはかなり違った世の中になると思います。

先人の繰り返してきた方法で今夜も授業をするのは

個性のない「歯車」になった気分ではないでしょうか?

もちろん生徒の笑い声、輝いた表情を見ていると

自分が「歯車」だとは気づきません。

けれど教室のなかだけにいたら気づきませんが

遠くから眺めれば我々塾講師というものは

受験産業という大きなものの中の

ひとつのちっぽけな「歯車」です。




今まではそれでよかったのです。

しかしこれからはきっと「歯車」の価値は下がります。

ブランドのないものは下がる宿命にあるかもしれません。




「お前はバカか、ブログなんて毎日書いて

 いったい何の得があるんだ。

 それよりももっとやることあるだろう」


という聞こえない声を毎日聞いています。

しかし自分をブランド化していく一番の近道は

今の段階では「ブログを書き続ける」ことです。

塾とはなんの関係もないし

ブログ経由で生徒は入ってきませんが

私は書き続けます。



そして今までの方法をやめて新しい方法を試します。

DVDもそのひとつです。

勉強とはこうすればいい、

塾とはこうすればいい、

商売とはこうすればいい、

そういった規則に従う気はまったくありません。

私は新しい規則を作れるようなポジションに自分を置き

絶えず既存の規則を壊しては新しいことに挑戦しようと思います。




「まあ、そんなに慌てなくても

 今食べていけるんだから今のうちは無難にいっとけばどう?

 雲行きが怪しくなってからでもいいんじゃない?」



そうかもしれませんが、今まで無難にきた人が

変化が起こってから大胆になれるものでしょうか?

世の中の動きにヒツジのようにびくびくしながら

行動するときはオオカミのように大胆になる。

私はそうあろうと思っています。

安全な状況ではオオカミのように寝そべって

行動するときにはヒツジのように

先頭のクビにぶら下がった鈴の音をたよりに

ゾロゾロとついていくようなマネはしたくありません。




教科書が4年に一度しか改訂されないからといって

世の中が変わらないと考えるのは牧歌的すぎる。

書いている人

田邉 亨 塾長

滋賀県出身、ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、りんご塾として算数オリンピックに参戦、2014年に小3部門で金メダルと長尾賞を受賞。
2017年は小6部門と小3部門の2冠を達成し、現在は彦根市を中心に幼児から小学6年生までを集め算数とそろばんに特化した塾を展開中。長年、沢山の児童を指導してきた経験から、早い段階での算数の教育の重要性や、算数好きなお子様を育てる家庭のあり方・関わり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。

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