『月へ人間を飛ばそう』
今日は子供と本屋と図書館へ行った。
本棚の前に立ち、ページをめくるとアイデアがあふれ出す。
あふれ出るアイデアを処理しきれるだろうか?
10個あるアイデアのうちひとつでも実現したい。
アイデアやビジョンには質量がなく
無制限にいろいろなことを考えることができる。
それを現実の世界に持ち込もうとすると
ガードレールに車を擦り付けるような感じで
なかなか邪魔されて実現できない。
こちらにはしっかりと質量がある。
けれど人類は月まで行ったんだから
私が思いついたアイデアぐらい
きっと実現できるはずだ。
中学生に「アポロ計画」の話をすると
すぐに「あれってほんまはウソなんやろ」って言う。
決まって言う。
こっちは決まって「しゃべる気なくすぜ、お前ら」って言う。
「行ったとか行かなかったとかどうでもいいことじゃないか。
スペースシャトルが飛んでるのはそのおかげだぞ。
だいたい『月へ人間を飛ばそう』って考えるところがすごいじゃないか
むちゃくちゃじゃないか」
私はいつも思う。
ロケットエンジンの研究をして
高く飛ばせるようになったから月へ行けたのではなくて
月へ行こうと思ったから高く飛ばせるようになったんだって。
月を見るたび
アポロ計画を思うたび
自分の小ささと
発想の貧困さに
嫌気がさします。