算数オリンピックのパイオニア 個別指導のりんご塾

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りんご塾通信

読書の必要性~「人生で大切なことはすべてかいけつゾロリで学んだ」

ベタなタイトルで申し訳ありませんが

私は読書は必要だと思っています。

(そんなの、お前、当たり前のことじゃないか、って言われるでしょうが)

読書って、まあ、特に小学2、3年生くらいの生徒に勧めたいとおもって

読書のプログラムを塾でやっているんですが

あるお母さんに聞かれて私が思っていることを言いました。



グループで、またはクラスで同じ本を1ヶ月かけて読むというのは

その本の中の世界をみなで共有して

自分ひとりで読んでる時よりもはるかにリアルにその世界を感じるということだと思うんです。

登場人物は自分ひとりが知っている「彼」ではなくて

自分のクラスメート全員が知ってる「彼」なわけです。

「彼」について語るとき、あたかも彼が実在の人物のような気がしてきて

本を読むということが、文字を読むということではなくて

本というページの扉から本の中の世界を覗いている感覚になると思うんです。

本の世界について語るとき、読者は自分の住んでいるところ以外の世界の話をすることになります。

ときにはその世界の住人として考えたり感じたりします。

クラスメートがそうしたら自分だって同じようにしてしまいます。


本の世界を知った子供にとっては

本は別の世界の入り口です。

しかしそうでなければ本を開いてもそこには活字しかなく

白いページに黒いインクの墓標が並ぶだけで

血の通わない人の名前を延々と呼び続ける恐ろしく退屈な作業になります。



本の数だけ世界があって

本の中にはよく知っている人がいて

っていうことを強く低学年のうちに信じることができたら

これは一生の宝物になりますよね。

いまのところこの我々の社会で

字を読まない本を読まないで情報を得たり仕事をしたりって考えられません。



先日、建築系の仕事をしておられるお父さんが説明のときお話してくださったのですが

「文章を読んだり書いたりすることは、われわれの仕事でも非常に重要です。

 たとえば仕事でミスをした時に始末書が書けるかどうか

 それがちゃんと書けるかどうかでその人のポジションって決まってくるんですよね。

 だから僕はぜひ子供に習わせたいんですよ」

と言って入会してくださいました。


私はただただ感動していました。

始末書とか日報とか企画書とか

そりゃそうですよね。

生きることと文を書いたり読んだりって切っても切り離せませんよね。



まあ、うちの息子に言わせたら

「人生で大切なことはすべてかいけつゾロリで学んだ」って感じですけどね。

書いている人

田邉 亨 塾長

滋賀県出身、ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、りんご塾として算数オリンピックに参戦、2014年に小3部門で金メダルと長尾賞を受賞。
2017年は小6部門と小3部門の2冠を達成し、現在は彦根市を中心に幼児から小学6年生までを集め算数とそろばんに特化した塾を展開中。長年、沢山の児童を指導してきた経験から、早い段階での算数の教育の重要性や、算数好きなお子様を育てる家庭のあり方・関わり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。

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