机に残った消しゴムのカスと(覆された)宝石のような朝
今、そう、たった今、テレビを見た。
テレビも見ないし(子供といっしょ以外は)
新聞も読まないし(子供がテレビ欄を見ろという以外は)
そういったことに疎いのですが
いまある方から電話があり
「NHKを見ろ!」
と言われた。
「なんで~」と思っていたら
別の方よりメールが来て
「NHK見てください!」
とあった。
急いでテレビを見た。
宮本パズル教室の宮本哲也氏がしゃべっていた。
生徒が写ってた。
保護者も写ってた。
なによりもよかったのが消しゴムのカスと
教室の狭さときたなさだった。
宮本先生が机に残った消しゴムのカスを掃除していた。
もう、そのシーンだけでよかった。
私はそれだけでわかってしまった。
私も同じように毎日消しカスを掃除している。
あのカスは生徒が問題に取り組んだ証だ。
「あのー、このカスどうしましょ?」
とか
「うわー、こんなにたまった!」
って生徒が言う。
「そのままにして帰ってね~」と私は言う。
私はそのカスを毎日掃除する。
その時にいろいろなことがわかる。
もう、大丈夫だと思う。
私はけっこう、行くと思う。
あの教室の汚さ、
あの教室の狭さ、
あの教室の暗さ、
すべてみられてよかった。
宮本先生のパズルを見てもしかたない。
あれは先生のパズルだ。
私は自分の迷路とパズルをつくる。
「自分で考えろ」って教えておいて
自分が自分で考えないのは間違っている。
私は自分で考えようと思う。
ずっと自分で考えているけれど
もっとはっきりと考えようと思う。
ああ、今日は何の日だっけ?
「(覆された)宝石のような朝」かもしれない。
それはすべてが新しくなる日だ。
目に見えるものすべての生誕の日だ。